商家のひなまつり2
今回はこの旧後藤家資料館で出会った現象を紹介します。・・超常現象ではありません。念のため(笑)
この建物の中でも、自分が一番好きなところがこの縁側です。
外側の障子を開け放てば外との一体感がすばらしい。そしてこの天井の美しさ。これ、113年このままなんです。
↓アカタブの木の板で組まれた縁側の光沢と感触の素晴らしさ。
夏、この上を裸足で歩くと、冷んやりとして気持ちがよいそうです。
土間から60センチ上がった座敷から見下ろす外庭の光景の非日常的風景。
・・・などなど・・・この縁側に座って春の風に吹かれているとなんか、いい感じなんですよ。・・ながい時を経てきた空間の中。
この日はこの縁側に座ってスケッチしました。実測もかねて(笑)
↓これはネコ土台・・現在でいう基礎パッキンですな。
で、メジャーをもってうろうろしていたら、この資料館のガイドの方が教えてくださった。
閉館時間までいれば面白いものが見れますよと・・
それはやはり、この縁側での現象でした。・・・・↓これ。障子と雨戸を閉めると・・・
闇の中に、たくさんのピンホール。蛍が飛んでいる光景にも似て・・・100年の年月を経てきた木製雨戸。そのところどころ節が抜けて穴ができている。その穴から光が漏れてくるのです。
照明を消すと闇の中に浮かぶ光たち、雨戸で闇をつくることで光を見ることができます。・・・きれいです。
その穴から漏れる光たちが障子のスクリーンに外の景色を映すのでありますよ。それぞれの穴ごとに外の景色が逆さに映っているではありませんか。
よく見ると・・・わかります?。これ・・外の木が逆さに映っていますね。
写真を逆向きに直すと・・ほら、外の景色です。
外に置いてある赤いアンブレラ(日傘)もこんな具合に映っています。
この幻影の向こうは100年前の世界だったりして・・(^^)・・んなことはないか(笑)
これはピンホールカメラの原理なんですけどね。
言葉ではうまく表せないのですが、素朴な自然の現象を生み出すこの空間。光と闇とそれを表現する雨戸と障子・・・ちょっと幻想的でした。
100年経った素朴なピンホールカメラのスクリーンに映る映像体験は、閉館間際の夕方4時ころ。