商家のひなまつり。1

二月も最後の日。天気の良い日。まだ春爛漫ではない少し冷えた感じの風が気持ち良い。
会社と同じ町内にある「旧後藤家商家文化交流資料館」・・短く言えば「ごつどん屋敷」(笑)にて今年も開催中の「商家のひなまつり」をちょっと覗いてみた。

この建物は明治33年(1900年)に建てられた商家つくり・・・今でいえば店舗併用住宅ということですね。
道路に面した部分から土間がぐるっと回っています。外部と部屋の間にはすべて土間を挟んでいる間取りです。

中に入ると100年以上たった建物が持つ時の経過の重厚さというか、そんな雰囲気が室内に満ちている。
増改築などはなく、たてられた100年前とほとんど変わっていないそうです。
三年前に初めてこのひなまつりに来た時は、この膨大な数のひな人形に驚かされた記憶がある。
黒光りする室内に赤い敷物や華やかな衣装のひな飾りがうまく融合して、不思議な雰囲気を作り出している。タイムスリップできますな。





この一輪車は、「宮崎観光の父」と言われる岩切章太郎さんの奥さんがこの後藤家から嫁がれたときに、その嫁入りの門出に使われた一輪車だそうです。



明治時代のピアノ。NIPPON GAKKI SEIZO KABUSHIKI KAISHA と書いてある。現在のヤマハの前身。明治30年に操業を始めている。
面白いのはろうそくを立てる台がついていること。当時は電気スタンドはなくて、ろうそくの明かり鍵盤をてらしていたのだ。
良家のお嬢さんがろうそくの明かりでピアノを弾いていたんだろうな・・障子からもれる月明かりの中・・・・・・響く「月光」の旋律・・・月明かりに浮かぶ憂いを浮かべた美しい横顔。・・・・・シナリオ描きすぎか(笑)








次回のブログでは今回初めて知ったこの館の新しい魅力を紹介したいと思います。

椿咲く春なのだ。

この「商家のひなまつり」は三月二十日まで。高城郵便局隣、後藤家資料館にて。


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 野田