プランつくりのための敷地と仲良くなる方法(・・わたくしの)

お客様からプラン作成の依頼を受けると、現地をスケッチするのがわたくしのやり方。・・・楽しみというか(^^)
今回も、Kさまの土地を現地でスケッチして、色鉛筆で仕上げた。
こうやって、その敷地の風景を紙に写して色を塗り、手を動かしていると、だんだんこのプロジェクトへの気持ちが、高揚してくるのを感じるのでありますね。
あ、プランを創るには人それぞれのやり方があるので、これがいいとかいうことではありません。
わたくしはこの方法が気に入っているということですね。
この作業は、わたくしの中でプランニングに入る前の儀式になっているのかも(笑)
でも、スケッチしているとですね・・その土地がグッと自分に寄ってくる感じがするのです。・・・・というか、これはちょっとおこがましいか。
その土地にわたくしがご機嫌をうかがいながら(笑)・・近づいていくのである(^^)。

その土地のいいところや武器となる部分。あるいは一見欠点ではあるけれど、工夫次第で長所になるところなど・・・スケッチしていると不思議と発見することがありますw。
で、最近はパイプ椅子を持って現地へ行くようになりました。そして、敷地のあちこちに座ってみて、風に吹かれてそこから何が見えるか・・なんてこともやっています。
これは、宮崎市の建築家の方がですね・・・「プランを考えるとき、敷地図の中に部屋をおいていくのではなく、僕は先ずソファーや家具を置くんです。自分の癖なんですよね」と言われたのを聞いて試してみたのでした。
わたくしの場合図面上ではなく、現地でですが(笑)
先日のKさまの敷地でこれやったら・・いい気候でね、南からの風が気持ちよく吹き、ウリノキの葉っぱが涼しげに揺れて・・・危うく居眠りしそうになりましたヨ(笑)


そこで、ご紹介したい(笑)物理学者の寺田寅彦さんのこの言葉・・「科学者になるには自然を恋人としなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである」・・という名言を読み替えて・・
「住まいの設計者はその土地を恋人としなければならない。その土地はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるのである」・・おぉ・かっこいいね。パッシブデザインの基本やぞ。
もう一つ。
「住まい手はその家を恋人としなければならない。その家はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである」・・設計者と施工者は責任重大だよ、やっぱし。

「自転車が好きな人はその自転車を恋人と・・」
・・・・・いろんなものに読み替えできますな。
「お金が好きな人はお金を・・・」「お酒が好きな人はそのお酒を・・」

ん?・・ここらで止めといたが身のためですな(笑)


m.noda