鹿児島県姶良町での・これからの「暮らし方」を考えるセミナーでした。

ifuku2012-03-28

先日、サクラ島大学のセミナー『「暮らし方」を建築家と思い描く』・授業に(^^)出席してきました。
サクラ島大学とはこちらです。
いろんな暮らしの中のことをテーマにあげて、ゆるいつながりで勉強しようという大学みたい。出席自由。授業料?・・この日は、自然食レストランでパンとスープをいただきながらの授業でしたが、500円だけでした(^^)。






わたくしも好きな授業があればこれからも出席したいと思っています。時間割、要チェックです。

さて、今回は鹿児島県姶良町の不動産会社、姶良土地開発さんが開発分譲されている8区画の分譲地のコンセプトについて学ぶ授業でした。

タイトルにもあるように建築家の方と組んで街づくりをしていくことと、8区画全体で森を作ろうという計画が特徴です。このプロジェクトのコンセプトブックにあるのは、「雑木林と8つの家・まちなか森ぐらしな日々」。
「こんなプロジェクトがあるよ」というのは以前お客様のMさまからお聞きしてたのですが、今回イベントに参加することができ幸運です。いい家とは何か?を考える大事な時間になる予感がしましたよ。
この日は鹿児島と宮崎で活躍している若い建築家の方々のお話もお聞きすることができました(^^)♪

建築家の話を生できけるという、こんな機会はほとんどありません。わたくしにとって貴重な時間となりましたw。話を聞いていて感じたのは、発想が自由、素直、論理的、楽しさ感。明るい・・など。かな。前向きな姿勢が好感♪。
やっぱり「楽しさ」というのはだいじだよなと思う。刺激を受けましたねぇ・・。

で、この授業に当たって、姶良と地開発の社長さんより挨拶がありました。「まちなか森暮らし」8つの分譲地というどこにでもある土地開発を、8世帯がまとまって雑木林の中に家をつくる。その一団地自体で森を作ろうという計画です。

ひとつの敷地に70本〜100本の木を植えるということで、すごい数ですよね。(でも、鬱蒼とした森にならないような仕組みをちゃんと考えてあります)
このプロジェクトは社長さんの思いつきから始まったそうです。
そのお話の中から・・
「自分の幼い頃の原風景、少年時代自然の中で腹いっぱい遊んだイメージを持っている。そこに住む人、地域に暮らす人、未知行く人の希望であり、そして救いであるような景観をつくりたい。新しい試みなので試行錯誤を繰り返し、壁にぶつかり、つまづきながら行っています・・」やさしい語り口なのだが、情熱が伝わってくるのだ。
思い付きを現実化するには幾多の障害を乗り越えないといけないだろうし、こういう計画を立ち上げるとき必ず大きな壁として立ちはだかるコスト(金)の問題も解決しなければならないだろう。こいつが一番やっかいな問題でもある。
しかし、そういった大きな障害を克服しながらこのプロジェクトを推進されている。
その情熱の源はどこかと考えたときに、この社長さんの心にある原風景(少年時代)なのだろうと思った。
そして、この社長さんの思いに共鳴して参加している若手建築家と造園家がいる。
やっぱり、人を動かし、渦をつくるのはリーダーの情熱なのである。
このすばらしいプロジェクトが成功し、こういった街づくりが増えていくといい風景がふえていくでしょう。それは地域の財産になるとおもいます。姶良町で土地+家をお考えの方にはぜひ現地を見て検討していただきたいところです。
さて、原風景。この後の授業にも出てきたキーワード。
授業の中で出てきた、アメリカのビレッジホームズという町は徹底的に自然に沿った街づくりを行って、40年以上たってもほとんど子供の数が変わらないそうです。これは驚き。ここで育った子供たちがまたここに戻ってくるらしい・・(授業ではいろいろと実例を挙げて説明がありましたがここでは省きます)その理由を山本さんは「ここで暮らした体験や原風景がいい形でこころに沁み込んでいるのではないか」とおっしゃるのである。ここにも出てくる原風景。

うちの会社の隣に5年くらい前にお建ていただいたTさま。定年退職され大阪からのIターンでした。なぜこの畑の中の辺鄙な土地をお選びになったかお聞きしたら「子供の頃の原風景がここにありました」とご主人がおっしゃった言葉を思い出す。
大人になったときに、生きる原動力となる「原風景」。という感じがしてきます。
ということは、いい原風景をつくるというのとても大事なことなのだ。
わたくしも家の中で子供たちと暮らしている、今という時は、その大事な原風景をつくっている最中なのだから大切に過ごさないといかんなぁ・・と反省。
そしてその家族のよい原風景をつくる器、というか外部も含めて、いい家(新築とか改築とかの狭義ではなく)を計画して設(しつら)えていくというのが建築屋、住宅屋の大切な使命ではないかと思います。


※↑挿絵は「姶良土地開発」さんのHPより無断借用・・加治木さんすいません(^^;;;


m.noda
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