人の意見だけれど・・・

 いろんなところでのエコの大合唱について、ここのところすっきりしない気分がつづいていました。
浅学の為この自分の考えを文章に出来ないもどかしさがあったのですが、今朝この新聞のコラムを読んで、まさにこれ!
天野祐吉さんのコラムをそのまま、原文載せます(笑)。



■「および腰のエコ」・・・・天野祐吉 6月11日 朝日新聞 

このところ、CMは「エコ」の花盛である。が、華やかなのはうわべだけで、つくり笑いの優等生みたいなCMが多い。
なぜか。これはぼくの勝手な想像だが、多くの企業は、エコにそれほど切実感を持っていないんじゃないか。エコはタテマエで実はモノを売ることで頭がいっぱいなんじゃないか。極端に言えば、エコポイントなんてエコをテーマにしたあれこれも、すべては売り上げを上げるための手段としか考えていないような気がする。
  ま、企業にとって、モノが売れなくなるのはお家の大事である。 が、CO2が増えるのは、もっと大きな、国民の大事だ。そこのところで腰がふらついているから、CMにも身が入らないんだろう。
 だいたい、ぼくらの家庭やマチの商店に課せられているCO2の削減目標に比べると、産業界はうんと優遇されている。
例えば、これからの10年で7%(90年比)のCO2を削減する目標の場合だと、家庭の負担が3000万トンなのに、産業は800万トンと、なんと1/3以下なのだ。(朝日5月31日)

鉄鋼業界のごり押しに政府が折れた結果らしいが、結局、産業界のツケは、ほとんどが家庭にまわされることになる。それでも足りないのか、政府は外国からCO2の排出枠とやらを、べらぼうなカネを使ってかうつもりらしい。

 電気をこまめに消したり、レジ袋のかわりにエコバッグを買ったりしてエコに協力しているぼくらはいったいなんなんだと言いたくなるではないか。

産業界だって、ちゃんとした人はいる。金もうけばかり考えているわけじゃないだろう。ここは思いっきり意識や発想を変えてくれないと、どんなかっこいいエコCMを作ってもみても、しょせんは空振りに終わってしまうと思うよ。 ■(コラムニスト)