中期目標

最近、温室効果ガス削減関連で「中期目標」という言葉をよく聞きますが、これは地球温暖化を防ぐ為に掲げる約束で2020年(あと約10年)までCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスをどれだけ減らすかを数値化したものです。

 深刻な地球環境の変化を避けるためには2050年(あと約40年)までに世界全体で排出量を半減するというのが「長期目標」。

ことし12月の国連会議(COP15)で先進国はそれぞれが目指す「中期目標」を決めることになっています。この会議で日本の削減目標を発表して交渉することになるのですが、その数値を今月の半ばころに麻生首相が決定するらしい。

長期目標については、「現状比で60〜80%減」を政府がすでに掲げています。・・・・・40年先の目標は威勢がいいですね(笑)

これを達成する為の10年先の目標となると・・とたんに+4%(日本経団連)などの意見が出てくる。さすがにこれには斉藤環境相も「世界の笑いものになる」と酷評しました。

しかし。

すでに履行期間である京都議定書の削減目標値、−6%の内訳を見てみると。<1・国内削減分0.6% 2・排出枠分1.6% 3・森林吸収分3.8%>なんですね。純粋に国内で削減する分はたったの−0.6%! 

あとは外国から税金使って排出枠を購入したり(すでに約1000億円くらいかけてウクライナチェコから購入済み)するのと、ただ計算上の森林吸収分なのです。

で・・・このたった?−0.6%を達成するどころか日本のCO2排出量は07年度で90年比+9%。目標値とは桁違いの数値で増加しているのが現状です。

今年はもっと増えるのではないか?   CO2の排出量。
「高速道路 千円乗り放題」。ゴールデンウィークの二週間だけで排出量が66万トンアップの計算も出ています。66万トンという数字は冷房の設定温度を2度高くしたり、シャワーを浴びるのを1分短くしたりして1日1キロ減らすというコマゴマ地道な省エネ努力を180万人が1年間積み重ねた量に匹敵するらしい。これを二週間で吹き飛ばすという政策(笑)
お〜「チームマイナス6%」ってなんなんでしょう。(笑)    

中期目標どころか、京都議定書の目標達成は日本は無理ですね・・たぶん。
では、その目標を守れなかったらどうなるのか。・・・・・国の信用を失うことになるようです。
世界の中でこっちを向いてくれなくなるということは国益の損失としては計り知れないものがあるのではないでしょうか。


m.noda ombee9124@gmail.com