夏のIさまの家・(小林市)

OMソーラーのメンテナンスでうかがった、小林市須木のIさまの家。
周りの田んぼの苗が緑濃く、青い山々と夏空。
季節の中でも「壮」を感じさせるこの時期の風景がとても好きだ。
トンネルを抜けて須木の町に入るとその風景が広がる。自分の原風景がここにあるのかもしれない。
この家も今年、最初の夏を迎えた。ちょうど一年前の今頃、上棟した。・・・この敷地の周りの山に囲まれた美しい田んぼが、プランニング時からとてもすきだった(^^)









昨年12月に完成引渡しして始めての夏です。ちょうど一年前が上棟でした。
夏にうかがって感じるこの家の良さ。手前味噌ですが(笑)
ゆったりとして、外に開け放たれた空間と外に広がる緑の田園。その奥には青い山々が連なる。
その風景の中で、外壁の板壁、火山灰(シラス)の塗り壁、一文字葺きのいぶし瓦たちがそれぞれ持つ素材の力。落ち着いた風情を見せます。
この美しい風景を壊さない家ができたと思います。



そして、もう一つこの日、確認できたこと。

坪庭と地窓の有効性。
この家には中廊下が玄関から奥のリビングまで続いているけれど、ちょっと長い廊下なのでプランニングの段階で、坪庭を設け外と接する部分を入れた。しかし、落ち着いた雰囲気の廊下にしたかったので視線は抜けないよう地窓にして内障子を入れた。(写真↓)

写真では内障子が閉まっているけれど、夏のこの時期は障子をかけて風を入れる。ここから涼しい風が入ってくるのです。この日「地窓というのはいいなぁ・・」と改めて実感(^^)
しかし、よく考えてみると地窓だから涼しい風が入ってくるのではなく、この窓の外に風を冷やす装置が必要なわけですね。ここではその装置が坪庭ということです。ここの坪庭は、北側で一日中日が当たらない。中庭として植物が植えてある。などの条件で他の部分よりも気温を抑えることができるのだと思います。
ここでつくられた涼しい風が低い位置に取り付けられた地窓から入ってくる仕組みです。
ちょっと大げさに言えば、これは京都の伝統的な町屋づくり通じる仕組みです。まさにパッシブ(^^)



m.noda