土用丑の日・・・

ifuku2011-08-03

休日、またしても田んぼの草刈・・・爺さまの命令である。
「まだそんなに草は伸びていないではないか!」・・久しぶりにチャリンコで遠出して、一日遊ぼうと思っていたわたくしは口をとがらせ抗議する・・しかし、「隣の田はキレイに刈ってある!」・・「わたしがルールブックだ」と言わんばかりの昔のアンパイアのような威厳、というか頑固というか・・言い出したら聞かないもんね。
義兄とブツクサいいながら、朝六時草刈開始。背中にエンジン音を響かせ約三時間、暑さに時折休憩しながらね。
これも、うちの一族の来年の米を確保するためなのだ。なんたって米は主食だからねうちの・・がんばりましょ。気を取り直して(笑)

ここ一週間、田んぼは「土用干し」。水を張っていません。
わざと稲の栄養源である水を絶つのです。

この時期、稲の生育を人間にたとえるなら青春時代とでもいいましょうかね。
稲は穂が出る前の育ち盛り・・葉っぱや茎が伸び盛り。
で、水を絶つ。
なぜか・・それは水を潤沢に与えっ放しにすると稲は何の苦労もなく生きていけると思う?のでしっかり根を張ろうとしないのです。
根が張らないとこれから穂が出て実りの季節を迎えたときに、下半身がしっかりせず、穂の重さで倒れてしまうのですね。
ちょっとした風や、下手すると自重で倒れてしまう。
で、わざと水を与えず稲を鍛えようというわけ。
いままでは手厚く何不自由なく供給されていた水が突然とまってしまって、稲たちは「ん・・!・・なんだ、なんだ」と驚き戸惑う。で、「どうしよう!?これはイカン」ということで、思考停止状態だった彼らの「生きる力回路」が動き出すのでありますね。そして、それまでは安心して水にゆっくりと平和に浸っていた根っこたちが、地中内部に気合入れて(この地方では魂が入るという)水を求めて張り出していくのです。
そうやって根っこがしっかりしてくると、穂を付けても倒れにくい、丈夫な稲へと成長できるのだ。

だから、ときどきこうやって田んぼを干して稲に試練をあたえてるのです・・なんか人間の人生と重なるところも感じるのでありますが・・

また、「水」を「電気」に変えて考えてみると、今この国がおかれているエネルギーの事にも通じるものがあるような気がしてきました。
今までのように安い電気をジャブジャブ使えない。
日本はこれまで、電気をどんどん作り出して必要なだけ供給してきた。そのおおもとになる発電方法は、一つの発電所の事故でこの国が半壊するような危険なやり方だったと今回の事故で証明された。
それをこの国はエネルギー政策の根幹に据えていたわけだけど、これまでのようにはいかないだろう。
このままでは電気が足りないとオロオロさせられているわけだけど、われわれも稲のようにしっかりと新しい方向を探りながら根っこを張らなければならないのではないか・・・・
よりしっかりした国になるチャンスでもあるのではないか・・とも思ったりして。




昼過ぎまで自宅の草刈。

午後から近所のサイクリングロードを久しぶりにロードバイクで流す・・気持ちよいなぁ・・♪


m.noda