古事記のよみ語り・・・狭野神社にて

雨上がりのしっとりした夜気の中。うっそうとした杉林の中の階段を少しづつ上っていく。
またたくろうそくの灯に、少しずつ気分が高まるのでありました。
高原の狭野神社での古事記編さん1300年記念事業、「浅野温子 よみ語り」。昨夜いってまいりました。

狭野神社の深い夜の闇の中で光と影の演出はどんなものか、興味がありました。
また、浅野温子さんといえば僕らの年代にはトレドラの女王なのでありまして、その方が古事記の「よみ語り」をされる・・・よみ語りというのもどんなのだろうか・・・う〜む。興味ありでしたね.

神殿前の神楽殿がステージになっていました。立派な建物。柱だけで支えています。大きな柱たちがギリシャ神殿の柱、エンタシス様式に見えた・・。

どっしりと、また、精緻な木組みが光に照らされてかっこいい。
闇の中光に浮かんで美しく光って見える木造建築。

周りに置かれたかがり火が、時々はぜながら炎を上げている。これらが不思議と夜の静謐さを増していく。
椅子に座って開演を待っていると、雨上がりのしっとりとした夜の冷気がとても心地よいのである。
それだけでも今ここにいることに満足できるほど、気持ちのよい場所でありました。  まだ開演前なのに(笑)・・
こんなに気持ちのよい晩は、それだけで気持ちよいのだ。

一年の中でも最も夜が気持ちよい季節かも・・・蚊もいないし。
住まいの中でもこんな夜を楽しめるスペースがあると気持ちよいだろうな。やっぱり外とどうつながるか・・外をどう取り込むか。こんな気持ちのよい晩を楽しめるようにできればいいなぁと思う。


公演は撮影禁止ということで写真はありません。 まわりの雰囲気だけ・・公演前の写真です↓





迫力ありました。浅野さんの「よみ語り」・・見事でありました・90分間一人での「よみ語り」




浅野さん、艶があった。かっこいい。迫力有り。
プロのパワーを感じた。90分ぶっ通しでの一人よみ語り。舞台の上を表情豊かに動き回る。時に激しく。
そしてたった一度のよどみもなく・・・闇に浮かんだ神楽殿の舞台の上で・・・時にシャーマンのような踊り。
たった一人の語りべと効果音の奏者二人のシンプルな舞台にだんだんと引き込まれていくのでありました。
普段の稽古のたまものだろうか、人を感動させるにはここまで練り上げないとイカンのだろうなぁ・・









m.noda