家の明かり

帰宅途中、昨日お引渡ししたYさまの家に寄る。今日が引越し。今夜から新しい家でお住みになる。
夕方お伺いしました。

家の中に入って思った。
完成してこの日までの間は無人の家。その間、完成写真を撮らせていただいたりしていたのですが、今夜は、電気製品や家具、そして何より人が住んでいるわけですね・・・・ご夫婦と子供たちが三人の五人ご家族。

やはり、人が住んでこそ家。当たり前だけど・・・・これまでの無人の家の中とくらべると雰囲気がずいぶん違いました。同じ照明の光も暖かく感じるのです。

「仏つくって魂入れず」という言葉があるけれど、この家に人の暮らしが入って、魂が宿ったような気がしてうれしかった。

帰り際に、玄関でご家族全員、笑顔でおみおくりしていただいたとき、うれしかったなぁ・・子供たちも笑って手を振ってくれて・・こういう時、この仕事の幸せを感じます。
ありがとうございます。

「・・・日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯りがついて、一家の楽しそうな生活が感ぜられるとしたら、それが建築に携わるものにとっては、もっともうれしいときではあるまいか・・・」
建築家、吉村順三さんの言葉をしみじみ思い出したのでありました。



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この日のツブヤキ↓

m.noda