賢い子が育つ部屋づくり

先日、本屋に立ち読みの目的で立ち寄ったのに、ふと目にとまり買ってしまった(笑)本です。
「賢い子が育つ部屋づくり・陰山英男

 
陰山先生といえば、「百マス計算・陰山メソッド」「早寝早起き、朝ごはん」で有名ですね
わたくしも去年まで陰山手帳なるものを使っていました。しかし、この手帳・・予定を書き込むダイアリー部分の土日のマスが他の曜日と比べるとかなり小さくなってるんですね。この先生のことだから土日は仕事の予定は入れず子供としっかり向き合えということなのかもしれません・・が、われわれの仕事は土日がメイン、お客さんとしっかり向き合わなければなりません(笑)
結局今年の手帳は他のに変えました。


さて、話は戻りますが・・この本を買ったのは立ち読み中に目に入ったこれら↓の文字にピピンと触覚が動かされたからなのでした。
「自分で未来を切り開けるたくましい子を育てる礎は住まいにある」
「子供の将来は家が左右する・・・」
と、ページを開けるとこのような文字が飛び込んでくるではあ―りませんか。これはやっぱり住まいをプランする身として、また家に係わる仕事をしている身としては、しっかり読んどかないと!
・・というわけで購入するにいたったわけです。

さてこの本の冒頭で陰山先生は「子育てで、家が一番効果を発揮するのは実は小学生時代です」と・・う〜ん・ふむふむ・・これはやはり家を建築されるお客さんの年代層の中で一番多い年代ですね。小学生の子供さんをお持ちの方。
ふたたびここは「陰山住まい論」に引き込まれていくわたくしです(笑)


・・・・本の中で提案されている一例ですが・・・
●勉強は横長の机で!
●横長机をキッチン斜め前に置く。そしてこどもの斜め後ろから見守る・・・・
この「斜め後ろ」がキーワードらしい、正面向き合うと意気が詰まるが、この角度なら子供の後姿を見守り、困っているように見えたら声をかけられて、必要な時にすぐ助け舟を出せるという絶妙の角度とのこと。
・・・なるほどなぁ・・真後ろだと顔の表情がみえないですもんね。相手の視界を邪魔せずそっと横顔をのぞくことができるのがこの斜め後ろですな。この微妙さがいいのですね。

 その他にいろいろ提案が取り上げられています。読んでみると机のかたちから本棚や収納まで、写真で具体的に取り上げてあって楽しいです。
本棚を造っていろんな多様な本を入れたり(このいろんな種類の本がいいそうです)、リビングに地球儀など・・・

そして、四十万(しじま)靖さんの「有名中学合格者の家庭はなぜか○○だった」のコーナーが面白かった。
合格者200件の家庭訪問の実証で見つかったある共通点とは・・・・・
「家族とのコミュニケーションを重視した環境」ということだそうです。「子供が本当に伸びる家は、ここが違っていた!」と力説される。・・・・またしても・う〜ん・・

 受験に成功した家庭は家族みんなが明るく会話が多いお宅が圧倒的に多かったそうです。(それは合格したから明るいのだろう・・と・へそ曲がりのわたくし・あ失礼)で、四十万さんが解説されるには、中学入試が変わりつつあるのも背景にあると・・それは、難関といわれる有名中学校の入試の特徴が暗記した知識を問う問題は少なくなって記述問題がとても多くなってきているのだそうです。例えば、「君はどんな態度で世界の人々と付き合っていきたいですか、君自身の考えをかきなさい」や、「・・について自分の言葉でわかりやすく説明しなさい」などのように考えて記述する問題が増えているとのこと。

 おじさんたちの頃とはずいぶん様子が違ってきてますね。あの頃の受験勉強といえば、ひたすら暗記が中心ではなかったか・・・暗記中心の勉強ならば個室でひたすら机に向かって問題集ということになるのだろうが、この自分の考えを発表するということになるとコミュニケーションによって身につけるものと・・
 四十万さんは「自分の頭で考え、その考えを身近な人に伝えられるようにしていくことで発達していくもので、家族が明るく会話も多い家庭は頭のよい子が育つのにぴったりの環境」と結論づけていました。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/person/interview/060908_shijima/

「自分の言いたい事を理解させる能力」「相手の言うことを理解する能力」
コミュニケーションをはかれるということはとても大事な要素ですね。すべてはこれから始まるのではなかろうかと思います。
わたくしもこれを書きながら・・思い起こせば恥ずかしきことの数々・・勉強しないと・・反省しております。ハイ。

m.noda